メカゴジラと聞いてすぐに思い出すのが「メカゴジラをやっつけろ」。
極めてオフィ シャルなメカゴジラのキャラクターソングだ。
メカゴジラがデビューを飾った昭和49(1974)年公開の東宝映画『ゴジラ対メカゴジ ラ』の挿入歌として発表。
メカゴジラのもう1匹のライバル・伝説怪獣キングシーサー のキャラクターソング「ミヤラビの祈り」の
カップリング曲として東宝レコードからシングル盤がリリースされた。
メカゴジラのファンでこの歌をご存知ない方はいないと思 うのだが、念のためにご説明をしておくと、
メカゴジラのテーマ音楽ともいうべき“あの曲”に福田純監督が作詞した詞を付けたものである。
歌手は「ミヤラビの祈り」と同 じベルベラ・リーン。
同映画のヒロインのひとりで、キングシーサーの眠りを醒ますユタ・国頭那美という重要な役どころを演じている。
「ミヤラビの祈り」はレコードバー ジョンで聞くとちょっとびっくり。
劇中で流れたアップテンポのバージョンですら、さすがにフルサイズで聞くには多少の忍耐を要したというのに、
このレコード版は恐ろしいほどのしっとりとしたバラードテンポで、
うっかり聞くとまるで全身の毛穴からしみ 込んで血管を伝わり体中を巡る感覚にとらわれる。
それに比して「メカゴジラをやっつけろ」は、次作『メカゴジラの逆襲』(1975年) で
『ゴジラ』音楽の生みの親・伊福部昭が作曲したメカゴジラ関連の音楽よりいいと、
耳の肥えたファンの評価も高い、佐藤勝作曲のメカゴジラの戦闘・破壊テーマをそのまま使用しているため
テンポとノリは抜群。
それにベルベラ・リーンのちょっぴりキュー トな歌声で「そのなはめっかめっか、めっかっごっじっら~~?」とくるから、そのギャップがまたたまらない。
しかも「~やっつけろ」というタイトルにも拘らず、メカゴジラのすごさを称える内容になっている辺りも
「あいつの名前はレインボーマン」的で 、じつに昭和の香りを感じさせる。
まだ聞かれたことのない方には是非! ご一聴をオススメするが、
平成『ゴジラ』シリーズに登場するGフォース所属の平成メカゴジラにも、
そしてミレニアムを迎えてから の3式機龍にもこの曲を使ってほしかった……と思った人間はそうはいないだろうが、 それほどこの曲がメカゴジラファンにはインパクトのあるものだった事実だけは知っておいてほしい。
今夏(2014年)、約10年ぶりに『ゴジラ』が二度目の米・ハリウッドリメイクで復活 を果たし、
それを記念して昭和メカゴジラのTシャツもこのたびバンダイファッション ネットより発売された。
次はなんとしても、ハリウッドで映画『メカゴジラ』をリメイ クというか、初製作してほしいところだが、
その気運を高めるためにもこの夏はメカゴジラTシャツを身にまとい、
名曲「メカゴジラをやっつけろ」を口ずさんでもらいたい が、それをここで強要はできない。
それにしても、人類の核実験で蘇り、まるで復讐するかのように恐怖のどん底に叩き 込んだ地球の大怪獣に似せ、地球侵略を企む宇宙人がそっくりに作った超兵器内蔵ロボ ットが、
自分のモデルとなったその大怪獣と琉球王国の守護怪獣計2匹を相手に戦う… …という設定と展開は、
尋常な発想では思いつかないと思うのだが、いかがだろう?
それこそ安直に「神」などという表現を使いたくはないが、
メカゴジラの英語スペルに も“GOD”の3文字が含まれる事実を改めて認識したとき、
やはりメカゴジラの発想は 「神」としか言いようがない。
(文責/ブラックホールW辺)
ゴジラ誕生60周年記念 メカゴジラTシャツ
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