トークは当時の撮影の思い出など、盛り上がっています。
美川:火薬の演出はやはり恐かったですね。
土の中に埋めてあって、上に番号が書いてあって、
番号順に走っていかないといけないのは、本当に恐くて。
男性陣はあっという間に走っていってしまうから、必死ですよね。
あとは、美川といえば(第4話の)「3億年超獣出現!」の話が
一番思い出に残っているんですけど、思い出深いのが、
タイムマシーンのシーンが初めてのアクションシーンで
(第46話「タイムマシーンを乗り越えろ!」)、非常に苦労したのを覚えていますね。
実際に映っているのは1分か2分なんですけど、けっこう長い時間かけて撮影してましたね。
山中:タックパンサーをよく運転しましたね。
昼休みになるとその車で、制服のまま食事に行ったりすると、
店から出てくるともう子供がいっぱい集まっちゃってて、
ノートをちぎった紙なんかにサインしたりした思い出がありますね。
あと山中は二挺拳銃だったんで、走ったりするとおさまりが悪かったという思い出もありますね。
あと、山中隊員はいつも北斗隊員に怒鳴ったりしてたので、
なんだか本当に悪い奴なんじゃないか、なんていわれたりね。
山形勲さんがゲストで出た回で、北斗のかわりに「行くぞ!」って言うシーンがあって、
その回で急に当時のお子さんに、「山中は本当はいい人なんだ」なんて言われましたね(笑)。
- ★ せっかくなので、40年ぶりに、北斗隊員をどなっていただけますか?
北斗:みんな聞きたい? 俺、聞きたくないよー(笑)。
山中:北斗!!(場内、拍手)
北斗:あのね、本当は僕ら一番仲が良いんですよ(笑)。
南:ここに1冊の台本があります。『ウルトラマンA』28話の台本です。
40年前に私が実際に使っていた台本です。これは26話と27話の撮影中にいただきました。
新しい台本をもらうと、いつもわくわくしながら読むんです。
台本を読むと、夕子が月に帰って行ってしまったんですね。台本を読んだ時は、本当にびっくりしました。
でも、悔いの残らないように、思いっきり、一生懸命やろうと思ったんです。
それが28話のあの映像です。そして30数年たって、私を迎えにきてくれたのはあの当時、
『ウルトラマンA』を見て一緒に戦って、一緒に泣いてくれていたあのときの子供たちの声でした。
本当に嬉しかったです。
本当に感動しました。本当に、みなさまありがとうございます。
北斗:夕子の最終話のとき、「最後に声もかけなかったな」なんてことは少し後悔しています。
気遣いが足りなかったな、と思います。
でも、40年も経ってるのに、こうしてまた南隊員も一緒に、
みなさんの前にそろってお会いできて、本当にありがたく思いますね。
- ★ 物語の中のストーリーはもちろんあるんだけど、舞台裏にもこんなストーリーがあったんですね。
北斗:ちょっとしんみりしちゃったしね、こんな時は、今野隊員! よろしく!
- ★ 今野隊員、40年ぶりに南無阿弥陀仏やってくださいよ。
今野:えー(笑)。南無阿弥陀仏…(拍手)
これは岡山で最初にやったんですよ(第15話「夏の怪奇シリーズ 黒い蟹の呪い」)。
あと、あの頃は二枚目キャラでやってたんだけどなぁ。
北斗:誰が二枚目キャラなんだよ(笑)。
美川:あの頃よく石原裕次郎の物まねとかやってましたよね。ロケで一番遠くに行ったのは、岡山でしたかね。
佐野:そういえば、沼津に行った時(第20話「青春の星 ふたりの星」)だったかな。
向こうから絶世の美女が歩いてくるんですよ。それで道を聞かれて、
なんとなくわかったものだから説明したんですよ。そしたら先輩がやってきて、
「お前わかってたか?」なんて言うんですよ。
「何がですか?」って聞いたら、「あれは男だぞ」って言われちゃって。なんてこともありましたねぇ。
- ★ すみません。『ウルトラマンA』の話に戻ってきてください!(会場笑)
私からご質問しましょう。私服のシーンの時が何度かありましたが、
あれってみなさんご自身の私服だったりするんですか?
美川:そうですね。当時は撮影でほとんど隊員服を着てるので、
たまに私服のシーンがあると、このときだとばかりに自前の私服で勝負してましたね。
実は私の父がテーラーなので、あの時(第4話)もグリーンのあの衣装
は一晩で父に作ってもらったんですよ。
- ★ なるほど、あのグリーンの衣装はお父様の手作りだったんですね。
さて、みなさんに、隊長についてお話を伺っていこうかと思います。
北斗:竜隊長は、今日も九州のほうで舞台をやられているようで、本当に頭が下がります。
でもね、当時毎晩のように飲んでいた僕に、
「役者なんだからそんなに飲んでいたら30歳過ぎたら太ってしまう」
といつも叱られていたんですけどね。
あれだけ節制していた隊長も、やはり太ってしまってるんですよ(笑)。
隊長、ダイエットもしてくださいー!
あとは美川隊員に任せます。
美川:どうゆうことですか!(笑)
けど隊長は今でも私のお店にたまに来てくださって、
その時はお店にファンの方もいらしたんですけど、
「西くんのお店を宜しく」なんて言ってくださって、本当に素敵な上司というか、
今でも隊長でいてくださるとても素晴らしいジェントルマンです。
私、この間舞台を見に行ったんですけど、それも素晴らしかったですよ。
今野:もう3年くらい会ってないんですけど、これからももっともっと舞台でも活躍していただきたいですね。
基本的に優しい隊長でしたよ。たまにきついときもありましたけどね。
これからもお元気でご活躍していただきたいです。
吉村:私は本当になにもわからずに始めたので、隊長というよりは、大先輩の役者さんという感じで、
前に出るのもおっかない感じもします。
あるとき、カメラが目の前まで来て私が笑うというシーンがあったんですけど、
緊張してできないんですよね。
そしたら隊長が来て一言、「腹筋で笑ってみな」って言ってくれたんですよ。
その時は意味がわからなかったんですけど、お陰でOKも出て、
その何気ない一言が気にかけていただいていたんだな、と思います。
そういうことが何度かありましたね。
山中:そうですね、『ウルトラマンA』が終わってからも隊長とは別の仕事で何度か会ってたんですけど、
それ以来なのでもう30数年(お会いしてない)ですよね。
現在も舞台をやられていてすごいな、と思いますね。
それでさっきも話がありましたが、隊長はああいう風貌でいかにもお酒を飲みそうなんですが、
隊長は次の日がオフの時しかお酒は飲まないんですよね。
だから隊長と飲んだ記憶がないので、この40周年を期に、
隊長と6人で飲む機会があったらいいなと思いますね。
南:今日は隊長にお目にかかれなくて、とっても残念です。
映像の中の隊長のままの方で、とてもおだやかで温かい方でしたね。
いつもニコニコとそばで笑ってらっしゃる方ですよ。
★ さて、ではお待ち兼ねの撮影会にしたいと思います。
まずはみなさんに盛大な拍手を!ありがとうございました!
またどこかでみなさんでお揃いいただける機会を作りたいですね。
本当に今日はありがとうございました。
サイン会も、大盛況でした!
ゲストのみなさま、ありがとうございました!