前回に引き続き、トークは撮影時の危険なエピソードについて。
それにしても、ヒーローって大変です…。
★他にも、記憶に残るエピソードはありますか?
高杉 檻に入った状態で水中に沈められて、
「30秒で上げますから、全部呼吸を吐ききって、待ってて下さい」、って
言われたんですね。
そしたら30秒で上がらなかったんですよ(笑)
当時は手でワイヤーを巻いて上げてましたから、上がんなくて。
まぁ汚い水は飲むは溺れそうになるわ…。
その時僕は、生まれて初めて、監督に「バカヤロー」って叫んで。
手錠とかを外して、檻から出てから、監督を追っかけたことがあるんですよ。
★ 殺す気かみたいなことですよね(笑)
高杉 で、その後、その監督にパーティーでお会いしまして、
あの時は申し訳ないことをしたなぁって言われました(笑)
でも、過ぎた事ですから、
「良い作品に出させて頂いてありがとうございました」ってことで
終わりましたけども。
★ どの人からも、体の怪我についての心配なんかを大体聞くんですけど、
命は危ないわ、社会的にどうなのか際どい事をやられてたんですね
高杉 そうですね。100人組み手ってご存知ですか?2話の。
あれも本当に100人きたんですよ(笑)
★ えぇっ??
高杉 流石にね、山田監督に、馬鹿じゃねーのって思いました(笑)
でも、いや今回は本当に100人でやりたいんだと。
で、俳優さんは100人いないんですよ。
だから60人は、国士舘と日大の空手部ですよ
★ マジ物が来たわけですね。
高杉 そのマジ物と、一日中組み手やってましたよ。
★ 撮影だけでも大変なのに、身体がもたないような気がしますね。
高杉 あの100人組み手だけは、この1年間もつのかって思いましたね。
★ 思いますよね。
高杉 はい。
あくる日、歯ブラシも動かせなくて、顔を動かして歯を磨いたり(笑)
腕は痛い、内股は痛い、もう最悪の状況で、また道場のシーンに行きました。
まぁ、今思えば楽しい話です。
★ 例えばカットを変えて、最初10人くらい撮って、
残りの10人は待っててもらって、3時間くらい経った、とか出来るのに、
本当に用意したんですもんね。
高杉 そうなんですよ、全員顔違ってますからね。
★ でも、テレビで見たら、本当に100人いたかなんて分からないですよね(笑)
高杉 そうなんですよね。
しかも、最初の方に出てきた法衣の方は完璧に拳法をやってらっしゃって、
お互い役に入りきってしまって、僕は相手の歯を折りましたし、
向こうからは肋骨をやられました。2話でそれですからね(笑)
★ これまで、歴代のライダーからお話を聞いてきましたけど、
こんなに凄い話は聞いたことがないかもしれません。
高杉 よく、スーパー1の1話・2話を見た人から、
これは仮面ライダーじゃなくて空手映画じゃないですかって言われます。
高杉さんの壮絶な体験に、会場も大いに盛り上がる。
現在も、様々な体験をしていらっしゃるようで…
★ 最近のご活躍の中では、中国山東省の烟台市に行かれたそうですね。
今、YOUTUBEでも見られるというお話も伺いました。
高杉 中国山東省に、日本人のヒーローの中で初めて呼ばれまして。
★ ちなみに何をやったんでしたっけ
高杉 昭和ライダーの曲を全部歌ってきました。
★ 中国の方、仮面ライダーを知ってました?
高杉 はっきり申しまして、知りません。
知ってるかなって思ったら、香港だけなんですよね。
香港、タイ、マレーシアの方は知ってるんそうなんですよ。
★ 限られてるんですね。
高杉 中国は、どこのデパートに行っても、おもちゃ売場に行っても、
ウルトラマンはあるんです。
でも、仮面ライダーのコーナーは皆無!…ショックでした。
そこに乗り込んで、中国人のお客さん8,000人の前で
ライダーの曲を歌うわけです。
★ は、8,000人もいらしたんですか?!
高杉 監督は北京オリンピックの方、スタッフもテレビ局の方で、
お客さんも中国人でしょ。
そこで、日本語の仮面ライダーを歌って出てくるわけですから、
もう心臓が口からでそうでした
★ 分かる気がします。思いっきりアウェイな感じですね。
高杉 しかも、カメラが2台動くから動くなと。
古い時代の、日本の撮影技法と同じで、カメラが追っかけてくる。
あんな大舞台でそれだと、格好がつかないんですよ。
で、僕も、二度と中国呼ばれなくていいやという覚悟で、
アマゾンのところからアマゾンのポーズやったら、
お客さんのペンライトが動き始めたんですよ。
★ おぉ!心が伝わりましたね
高杉 これは動こうと。
それでアマゾンから色々ポーズをとって、
スカイから全部、変身ポーズもやって、
そしたらお客さんが全員ペンライトを動かしててくれて。
スーパー1、ブラック…とすごい声援ですよ。
監督も終わったら下手で待ってまして、歓待してくれました。
★ そのスーパー1が今年30周年を迎えるということで、
スーパー1ライブ、とうとう10月16日に行なうそうじゃないですか。
高杉 10月16日に高円寺のスタジオKというところでやります。
スーパー1の主題歌・挿入歌を全曲、
それから今言いました中国でのメドレーを生バンドで歌います。
★ 楽しみですねー!
高杉 行ってもいいかなーって人!(会場に挙手を求める)
…少ないなー。
もう、「ブルーバージョン!」って言って帰っちゃおうかなー(笑)
★ いやいや!みんなブルーになっちゃいますから!(笑)
ライブも乞うご期待!の高杉さん。
次回はなんとスペシャルゲストが…?
Vol.3もお楽しみに!!