高杉俊介
愛知県出身
1980年、仮面ライダースーパー1において、主役の沖一也を演じる。
陸上自衛隊レンジャーとしての経験を活かしたアクションで人気を博す。
また、同番組の主題歌でゴールデンディスク賞・ヒット賞を受賞し、歌手としても活躍。
主題歌「仮面ライダースーパー1」、挿入歌「火を噴けライダー拳」を
2曲続けて歌いながらステージに登場した高杉さん。
トークショーでは、驚くような裏話をたくさんお話して下さいました。
★ 高杉俊介さんです!
改めてご紹介します、みんなのスーパー1だ!!
高杉 えーこんにちは 仮面ライダースーパー1の沖一也です
★ いやー、年とってないですね。
高杉 とりましたよ~(笑) もう今年で30周年ですからね。
★ 30周年ですよね?30年間全然時が止まっているように見えます。
高杉 いえいえ、ずーっと進んでましたよ。
★ いやーお若いです。まだライダーやれるんじゃないかって思うぐらいです。
高杉 あー、それは、やりたいですね。
当時と変わらない笑顔の高杉さん。
まずは、スーパー1になる前のお話から伺ってみた。
★ 毎回歴代ライダーの方に伺ってるんですけれども、
どのような経緯でライダーになったか、
また、決まった時の気持ちを聞かせて下さい。
高杉 決まった経緯は、僕はオーディションでしたね。
今も活躍されてる渡辺裕之さんとか菅田俊さんとか、
その中に混じってオーディションを受けまして、
最後の20人くらいになった時に、これはもう頑張らなきゃ、と。
10人になったときは、絶対自分がなるという意思で臨みました。
決まった時は、信じられなかったです。
あくる日、東映で記者会見があって、
新聞に、「9代目仮面ライダーは元自衛隊レンジャー」という記事が載って。
それを見て初めて、あ、僕なんだ、と。
★ あれ?事前に連絡が来たんじゃないんですか?
高杉 記者会見もやったんですけど、自分の中では実感がわかなかったですね。
★ 地に足がついてなくて。
高杉 はい 新聞に写真が載って、文字を見て初めて、あ、僕なんだ、って思いましたね。
★ その当時、仮面ライダーのことはご存知だったんですか?
高杉 申し訳ないんですが、知らなかったんです。
仮面ライダーのオーディションに来ないかっていわれた時に、
「僕はもう、そういう仮面をつけたスタントとかはやりませんので」、って
1回断ったんですよ。
東映の事業部の人から主役だぞって言われたんですけど、
僕はその主役を仮面を付けた役だと思ってたわけです
★ あぁ、つまりライダーの中身だと思ってたんですか?
高杉 そうです。
それでちょうど僕は「野性の証明」から帰ってきて
バタバタしてる最中だったんですけど、東映に来いと言われて、
行きましたら台本を見せられて、そこで初めて沖一也っていうのを聞いて。
★ 役名も知ったと。
高杉 で、「あ、変身するんだぁ」ってなったんですよ。
何故かって言うと、ちょうど仮面ライダーがブームの時に自衛隊に入隊して、
レンジャー隊員として6年間活躍してましたので、
番組自体まったく知らなかったんです。
★ はー、訓練に励んでいたからってことですね。
歴代ライダー中、最も、ある意味本場で鍛え抜かれた男だってことですよね。
高杉 そういう戦闘訓練では鍛え抜かれていましたけども、
トランポリン飛んだりとか、高いとこから飛び降りたりとか、
アクションやったりとかってなると、別物ですからね。
★ まぁ、ないですよね、自衛隊の訓練では…(笑)
高杉 だからトランポリン飛べますよねって言われた時、
飛べませんっていうの悔しいから、「はい」って言ってから
トレーニングに行きました。
★ そこから始まったんですねー。
高杉 他にも、「バイクでスタントなんかできないだろ」って言われて、
「いえ大丈夫です」って言って、それから全部、スタントの人に聞いて、
ジャンプも教えてもらいました。
自分から、出来ないくせに「大丈夫です」って言ってましたね
スーパー1の沖一也といえば、スタントを殆ど使わずに撮影したのが有名だ。
そこで、撮影時の思い出深いエピソードを話して頂いた。
★ やっぱり自衛隊で鍛え抜かれた心があったからですかね。
ということは、いくつかの危険なシーンというのはスタントなしで、
自ら演じたわけですか?
高杉 はい 例えば何話かで、子供を助けるために、
踏み切りの中に飛び込むシーンがあるんですよ。
今でこそCGとかクロマキーってあるんですけど、本物の踏み切りです。
西武線のある踏み切りに行きまして、
「ちょっといい?あと1分40秒程で電車が来るから」って言われて。
★ 本当にやるのか!(笑)
高杉 で、「踏み切りが落ちてきたら飛び込んでください」って言われて、
「は?…え?」って言っていたんですけど、もう踏切が落ちてきていて、
「よーいスタート」って声がかかって、カメラ回るじゃないですか。
もう、本当に役者ってバカですよね、
その時、何も考えないで「とうっ」って踏み切りの遮断機を飛び込えて、
前転して向こうに行く時に電車見えましたからね。今じゃありえないでしょ。
★ それ、スタッフが馬鹿だと思うんですけど(笑)
西武線的にはすごく迷惑ですから。
高杉 本当に、大変なことをしてましたね(笑)
★ 今なら間違いなく大変なことになったんで(笑)
高杉 去年かな、平山プロデューサーにこの事をお話ししたら、
「今なら僕は逮捕だね」って言ってましたけどね。
★ もちろんですよ。しかも損害賠償とかも取られるかもしれない。
高杉 そうですよね。
でも僕は、「仮面ライダーって皆さんこんな危険なことしてるんだ」って
当時は思ってましたね。
危険な撮影の話はまだまだ続く?!
Vol.2をお楽しみに…!